· 

訃報から

訃報が届きました。

山本幸一さん。山幸窯を主宰し、永く熊本陶芸界を牽引してこられた方です。

同級生のお父さんでもあり、陶芸の世界に進むか相談した方でもありました。山幸さんとの再会のきっかけは本当に偶然。大学生の時に中学の同窓会の様な飲み会で山本君と将来の進路について話をした流れでお父さんが陶芸家である事を思い出した事から始まります。

久々に会う緊張感でいっぱいの中、再会の第一声で「小学生から全然かわらんじゃないか」と言われ、何か安心した気持ちを思い出します。進路への悩みや迷い、陶芸への興味、もしかしたら陶芸が自分の求めている道なのではないかという期待と不安を全て受け止めてくださいました。普通の親なら間違いなく反対するような話です。自分も親になり親心を少なからず理解できます。ただ、一から始めるとなると10年は貧乏するぞと釘は刺されました笑

修業先の唐津から戻ってからすぐは山幸さんの個展に顔を出していましたが、ここ数年はなかなか直接会ってゆっくりお話しする機会がとれなくて、たまの電話や個展のDMや年賀状の挨拶しか出来なかったのがとても残念でなりません。もっと色々な話がしたかったですし、自分の作品についてもご意見を伺いたかった。

これまで本当に精力的に活動を続けてこられた事、尊敬しております。熊本の陶芸の火は僕らが必ず次の世代に繋げます。

 

御冥福をお祈りします。